■エビアンワンダー・react/最終巻が出たのでいろいろ■

もうエビアンに関することはあんまり私の中に残っていないのですが、思い出し書きでもぽつぽつしてみます。
・コミックスの装丁について
エビアンワンダーのコミックスの装丁は、画報社版から新装版、リアクトの全2巻、すべて小石川ふにさんにお願いしました。小石川さんにはLandreaallも装丁をやってもらっているので、気が付けばけっこう長いお付き合いになります。本当に小石川さんにお願いできてよかったと思っています。私はそもそもイラストがほんっとうに得意ではないので、絵になる表紙になっているのは100%小石川さんのおかげと言って過言ではありません。こまやかな心遣いと、作品の雰囲気を壊すことなく多彩なバリエーションを思いつく才能にはいつも感動です。

・裏表紙の英文について。
作品のテーマですが、意味があるようなないような表現にしたかったので英語にしました。アメリカ人の友達に作ってもらいました。意味は以下の通り。
「彼女はそれ”ペイシェント”と契約をした。/返済のために悪人を狩る。/彼女は望んだものを得たが、それは本物だろうか?/世界は広く、悪は絶えず、人生は厳しい。/彼女は悪を憎み、弱者を忌む。/世界は果てしない。」
「生への怒り、死への怒り。/悪を憎み、弱さを軽蔑し、力を求める。/世界は広く、悪は絶えず、人生は厳しい。/彼女は世界に甘えているのか?/もっと私に優しくしてと望む。」
構想のかなり初期にメモったものなので、もうよく覚えていないけど、ポエムですね。ちょっと恥ずかしいな…。

・リアクト2巻の著者近影について(笑)
…じゃなくて、担当編集の丸山氏について。エビアンに関して言うと、ほぼ全て私の描きたいように描かせてくださったすばらしい放任主義な編集さんです。リアクト2巻の著者近影、カバーの色校チェックで改めて見たら「これはひどいことになった」と思い、丸山氏にそう言ったところ彼は「やってしまいましたね」と、言ったけれど、書き直せとは言いませんでした。言わなかったと思う。多分。彼はそういう太っ腹な編集です。
なんで勇者を描いたんだか、もう忘れた。忙しくて。確か、七錘と迷って両方描いて、うまく描けたのが勇者だったのです。私が勇者のことを好きなんだろうな。

リアクトを描き始めた頃には、もう最後までのプロットが(自分では)ほぼ完成していて、多分2冊くらいで終わるだろうと予想をつけました。で、最後はこーなります、というシナリオを丸山氏に見せたところ、OKが出ましたので、そうしたわけなのです。自分では、あんまりにも自分が描きたいようにしすぎたかなあとちょっと心配していて「最後のシーンはずーっと真っ暗な空間でスポットライトの光しかなくて、延々と会話が続くだけなんですけど、マンガ的に大丈夫ですかね?」と念を押したところ、丸山氏は(もう忘れてると思うけど)「コレはこのまま描けば傑作になりますよ」って言いました。言ったと思う。多分。それで、傑作になったかどうかはわかりませんが、とにかくそれを心の支えに、最後まで、シナリオの通りに、ただただひたすら描いたのでした。プロの編集がそう言ったんだから、このマンガが傑作じゃなかったらないで私の力不足。それはありえまくりなのでいいとして、読んでくださったみなさんも「あー終わった終わった、ちゃんと終わってよかったね」と私と一緒に「終わった感」を味わってくれたらそれで充分、身に余るかんじです。
3ヶ月おきに短い続きマンガを描くというのは、その度に深く考えていると、雰囲気が変わってしまったり、あとでつながった感じに見えないのではないかと思ったので、とにかく完成した(と信じて)そのシナリオを、何にも考えずに原稿に起こしていたのが2巻です。自分が一体何を描いているのか、最後の方はもはやわけがわからなくなったりしていました。

と、いうわけで、プロットができてから完結した現在まで2年以上、エビアンについては新しい設定とか、新しいエピソードについてとか、まったく考えませんでした。エビアンは2年前に完成した物語です。
自分の中でこういう風に突き詰めて完成したとはいっても、最後まで忠実に描ける、という保障はないです。途中で雑誌がなくなったり、面白く描けなくて打ち切りということも、お仕事ですから覚悟はして描いていましたが、最後まで描けて本当に良かったです。もう何にも描きたいことがありません。幸せだなあ!何度でも言いますが読んでくださった読者の方と、編集さんのおかげです。ありがとうございます。
2006/12/28

<追記・2006/12/31> そうそう、前にどこかに書いたかもしれないけど、もともと画報社で連載を始めるという時に、同人で描いていた「ランドリオール(の原作)」を描きたいと言ったら「同人誌でやってたのを商業誌でやるのはダメ」と言われて、焼き直してなんとかならないかなあと考えたのがこの作品なので、ランドリ(3巻まで)と全体の構想が一緒なんです。「時間的に歪んでる存在を好きになって、手放して元に戻すという選択をする」という話です。
ランドリも並行して描いていて、エビアンもこうなんだけどいいか?と担当編集に聞いたら、いいと言われたのでそうしました。そうは言っても同じような話になったらつまんないだろうと思って、ランドリの方はエビアンと雰囲気がかぶらないように意識してポップに描いています。

■エビアンワンダー・react/最終回のごあいさつ■

今月発売のゼロサム増刊号、WARDで「エビアンワンダーreact」が最終回になりました。
アワーズライトから読んでいてくださったみなさんにも、リアクトから読んでくださったみなさんにも、心からお礼を申し上げます。
ファンタジーの連載に難色を示しつつ、私のわがままを通してアワーズライトで連載させてくださった少年画報社さんと、休刊によって中断した作品を最後まで描きたいように描かせてくださった一迅社さんにも、お礼申し上げます。

ストーリー展開とコミックスのページ数の関係で、ずいぶん前から今回で終わらせる予定ではありましたが、本誌の「Landreaall」との並行作業で(WARD春号が載った時点で)残り30枚というページ数を今回、描き切れるかどうかわからなかったので、今回最終回という予告はありませんでした。
それで、今回のWARDで唐突に最終回みたいになってますが、でも、このお話はこういう風に終わらせるつもりで描いていました。
これから単行本にまとめるにあたって、まだ細かい部分を直したりするつもりですが、とにかく最後まで描けて嬉しいです。

現在、「Landreaall」に全力を注いでいる状態で、リアクトにかけられる時間はすごく少なくて、休刊になった時点でストックしていたエピソードを出し切るので精一杯でした。
最終回を描きながらも、これで大丈夫かな〜これで大丈夫かな〜と呪文のように呟いてました。大丈夫かな。
一旦中断した作品を、出版社さんのご好意で描かせてもらっているのに、余計な欲を出して本誌の連載のクオリティが落ちるとか、中途半端なエピソードを足して変なマンガになって「あそこで終わっときゃよかったのに」ということになったら、恥ずかしくて生きていけない気がしたので、ひたすらきちんと終わらせることだけを考えていました。
作品への愛着みたいなものを理解してくれて、構想どおりに終わらせることを許してくれた編集さんには本当に感謝しています。
単行本のページ数ぎりぎりまで描いたので、巻末にはなんにもない予定です。描きそびれたエピソードとかもありません。
「エビアンワンダー」と「react」を読んでくださったみなさん、ありがとうございました。読んでくださって、応援してくださって、好きです、と言って下さる人のおかげでがんばれました。
2006/08/20(雑誌で最終回になったので、ごあいさつ)


■エビアンワンダーのプロット■

ここはエビアンワンダーのプロットについてのページです。が、マンガを読むに当たって必要なことが書いてあるわけではありません。解説や注釈はマンガを楽しむのに不要だ、というお考えの方は、このページのことは無視してください。
各話の順番は下からになっています。
「エビアンワンダー」についてのみになっています。(リアクトについては、ないです)


■#13 ビフォー・アフター■

キューホ… 弓歩。攻撃時、前進するときの基本の足の構え。
魔法障壁… 石に刻まれた模様を出口にして、聖魔法の衝撃波が働く。壁があるわけではなく、侵入する人間やエネルギーに反応するだけの仕掛け。
御山、巫女、神輿子… この村には山を神体にして崇める土着信仰があり、御山には村から選ばれた巫女が暮らす。神輿子の儀式は本来、魔法の素質のある女子を選んで教育し、聖職に就かせるためのしくみ。すでにこの山の神(とみなされたなんらかのエネルギー)は尽きており、侵入を阻む魔法だけが働いている。
フレデリカの秘密… 実際は秘密にしていたわけではない。機会がなかったというべき?

■#12 夢見る翼■

テッドロウ…三界の都(プレトライアングル)と呼ばれる魔法学術大都市。この世界の魔法は物理数学の延長線上にあり、学者によって分析・解析・発見がなされている。なぜならば、この世界には魔法の源となる天界・地獄・境界の三界が、実際に存在するからである(笑)。
テッドロウには学者が集まり、情報交換や研究発表が常時行われている。魔法を必要とする人(あるいはスポンサー)もここで魔法使いを雇ったり魔法を買ったりするので、街中に張り紙や広告がある。
博士…魔法の公式を発見し、解析し、効果を示すなど、実績のある研究家は博士と呼ばれる。特に資格があるわけではない。
リナンシェイト博士…×10年→○40年魔法研究をしている。誤字。
ペイシェント…体の大きさにはとくにこだわりがないらしい。
還元…ピュリファイ。この世界では死ぬと魂はエネルギーに還元される。
ステラ…エレクトラの娘。現在、ステラが38歳、エレクトラは生きていれば61歳。ちなみに6人兄弟の内訳はコメット(comet長女18歳)、イーサー(ether長男17歳)、サンディ(thandy次女15歳)トーリー(tolly三女15歳)、ツナミ(tsunami次男12歳)、ノーヴァ(nova四女10歳)。ほんとにどーでもいいことですが。
マナビィちゃん…本当はアイビィちゃん。誤字。

■#10・#11 籠の鳥■

ノースパガム…辺境の街。首都から遠く、国境沿いでもなく、街道沿いでもなく、大きな産業があるわけでもない、のが辺境。ちなみにこの街の女性はズボンが普通。
運を下げる…ヨーヨーの能力のひとつ。フレデリカの剣(アンプ機能付き)で増幅して、作用範囲を(広い屋敷くらいまで)広げられる。
境界(カオスエッジ)…この世界の魔法の源のひとつ。これは別世界の理をこの世界に持ちこむ召還型魔法の場合。攻撃魔法、攻撃補助魔法などはほとんどがこの類。治療・魔除けなどは聖魔法(#6)で、天界の理を召還するもの。
戦う魔法使い…魔法使いはこの世界では割とレアで、めったに存在しない。魔法が使えれば「魔法使い」と名乗れるが、戦いに魔法を使う魔法使いとは限らない。王族や貴族に雇われる魔法使いもいるが、それも戦うためとは限らない。大きな傭兵隊にはたいてい1人か2人、「戦う魔法使い」がいる。
僧侶なら…僧侶は聖魔法(#6)が使える。「境界」に属する攻撃系魔法を解除することも可能。能力とケースによる。
罠…これは侵入者に対して仕掛けられた幻視の魔法。
暗魔法…(⇔聖魔法)銀符は自分の体を媒体にして、地獄の理をこの世界に持ち込む。(銀符である本人が魔力を持つわけではない)フレデリカの場合は胸の刻印がエネルギーの出口(?)になっている。地獄の理=悪魔系の力、天界の理=天使系の力、境界(混沌)の理、の3つがこの世界の魔法の源。
耐性…魔法に慣れると、初歩的な魔法を見極めることができる。
antisource…アンチソース(魔法除去)。帆斗仙流は呪文詠唱での召還魔法(いわゆる魔法っぽい魔法)ではなく民間療法の呪(まじな)い(=自然物の配合物や気功で人間の潜在能力を引き出す呪い)を学ぶ。メインは格闘術なので…。
プリーストはファーイーストに…悪魔的修辞のひとつ。

■#9 正義の翼■

「DONNY THE BEAR'S HOT SPRING」…山中で温泉を掘り当てた男、ドニー(引退傭兵・通り名は熊ドニー)が経営している温泉休憩所。混浴。農民や旅人が寄って行く。
戦利品…銀符の生活の糧は、狩った悪人の宝飾品らしい。悪いほど金持ち。
見てるから死ぬ…ペイシェントには「見殺し」という概念がない。
つまらないコト…悪魔は利益以外に「面白さ」にプライドがある。らしい。いけてる悪魔は人間を意味もなく喜ばせる、というようなことはしない。らしい。
契約書…悪魔との契約は事細かに書類に記載されている。契約書に書かれていることが絶対であり、契約に対しては悪魔も万能ではない。「追記」はペイシェントのサービス。
契約から8年…このときのフレデリカは11才くらい(…のつもり)。連載当初、フレデリカの年齢設定は20代半ばのつもりだったんですが、担当さんが「お姉ちゃんが大人っぽいなあ〜。弟ももっと子供っぽくしたほうが」と言うのでじわじわと年齢を下げ気味に(汗)ごまかしつつ年齢設定をウヤムヤにしています。今のところ。

■#8 勇者の心得■

シスター…女性の聖職者。男性なら神父。
導士見習い…#6で述べたとおり、聖職者が使う聖魔法は学習である程度会得できるもの。教会はその土地での学校のような役割を果たし、生活に便利なまじないの類を一般人に教えることがある。そこで魔法使いの素質が見出される(たいていは子供に)と、本格的に魔法を学ぶこともできる。その素質のある少年少女が導士見習い。
「鉄槌の芥名簿」…この世界のもっともメジャーな宗教団体、神学会は、貧富、性別、職種などを問わず神の慈悲と教えを説き、実践する。たいていの罪人に対しても、弁護士のような役割を果たしまた、更正の手助けもする。神学会に対して(または神を信仰する善良な人々に対して)「ものすごく」非人道的かつ神への冒涜的行為をし、法的な裁きも受けず、更正の余地もないと判断された場合、「鉄槌の芥・名簿」に載せられる。ここに名を連ねたものは神学会と関係する施設、協定を結んだ宗派・宗教などが行うあらゆるサービスを受けられなくなる。いわゆる人権の保護もされない。
Winged disk…太陽円盤付きの翼。意味は「成功・勝利・目標の達成」。エジプトのカルトッシュカードがモチーフ。
衛国騎士団…ケヴァリアーツ。この国の正式な騎士団。いい家柄の子息は、名誉ある衛国騎士団の学校に何年か籍を置いて、学問や武術、立ち振る舞いなどを学ぶ。
勇者…#2で述べたとおり、勇者はそれほどレアでなく存在し、名乗ればなれる職業。資格が必要なわけではない。

■#7 シンプル■

特に解説できることがありませんでした…
ちなみに6話から7話に続く部分の構成がすこし変なのはドラマ的「巻き」というか「一話ごとにある程度盛り上げていかないと続きものは新しい読者をつかめないですね、できれば読みきりが一番いいんですけどね〜」(←私の解釈的意訳)という担当さんのアドバイスを受けてやってみました(笑)

余談3■「斗仙流」は架空の武道ですが描く時の参考に使っているのはほとんどが躰道(たいどう)の資料です。

■#6 ルール■

ぴりぴり…ヨーヨーは妖魔なので悪魔と同じように「神様」とかいう言葉を使うと羽がぴりぴりする。ここで言っている「かみさま」は「ジー、オー、ディー」とか言っているニュアンス。
聖魔法…この世界には魔法が存在するが、教会に仕える聖職者は仕事として、ごく初歩的なまじないを嗜む。魔法使いになるには資質が必要だが、聖職者が使うごく初歩的なまじないは学習で会得できる。風邪の症状を和らげる治療や、井戸を掘る場所を探したりする技術。その他、個人的に悩み事を聞いたりするのも重要な仕事。
神学会…神が存在するこの世界でもっともメジャーな宗教。唯一神を信仰し、聖魔法を学び、教会を建設し、教えを伝道する団体。政治とは分離しているが影響力を持つ。
斗仙流…メジャーな思想団体。多数の分派を擁し、教えもさまざま。共通するのは斗仙術格闘技と放浪生活による修行。帆・斗仙流は信仰との結びつきが強いので神学会と同列に敬われている。
退け…妖魔は一般に知能が低く無邪気ではあるが、悪魔的産物であるので、聖職者は条件反射的にこれらを浄化したがる傾向にある。

余談1■フレデリカ…迷作ゲーム「バハムート・ラグーン」に出てくる魔導師の名前から。
余談2■エレクトラ…ハヤカワFT「魔法の国ザンス」に登場する女の子の名前から。

■#5 いっぱい■

high solid amp&stabilizer(表紙イラスト)フレデリカの剣に刻まれている文字。そういうもんらしい。
金銀黒赤…ファンタジーだが青い髪の人間はいない。
ぴりぴりって…ヨーヨーは妖魔なので善い教会に行くと羽がぴりぴりする。

■#4 フェイ■

先斗・弟斗…斗仙流における門弟間の呼び方。
帆斗仙流(はん・とせんりゅう)…別名帆派。僧侶の帆さんがやってる流派だから帆・斗仙流。
炎の鷹(ネイズー)…鷹をモチーフにした能力を発動する銀符についている別名(親しげなニュアンス・笑)銀符が全員同じモチーフの能力を使っているわけではない。
負債が増える…善い魂は天国のエネルギーに転化。悪い魂は地獄のエネルギーに転化。
侍符(カラムス)…銀符の補佐的職業。能力発動中・直後の行動余白(シフトタイム)中、無防備状態の銀符を守る。もしくは銀符のために悪人を殺さない程度に痛めつけるなど、仕事は多岐にわたる。
銃(gun)…この世界に存在するが、一般に実用的ではない。性能が悪いから。
missionとwish on…フェイが考えるフレデリカの「悪魔的思考」は合理的・即物的・利己的、過ぎることらしいが、実際のフレデリカはその他、単に口調などにも悪魔の影響を受けているらしい、その一端。

■#3 エレクトラ■

前任(fellfeather)…「落ちた羽」(直訳風)銀符が返済を終えずに死ぬと悪魔との契約が残り、魂は拘束される(正確に言うと、魂そのものは自由だが悪魔との契約を終えるまでは留まる)フレデリカの前任エレクトラには肉体がないので、フレデリカの夢の中で銀符について(と、その他諸々)あらゆることをを教えた。悪魔はいちいち銀符に銀符のなんたるかを教え込んだりしたくない(めんどくさいから)ので、こういうシステムを作った。フレデリカがなにかと理屈っぽいのは、悪魔ペイシェントと魔法学者エレクトラの影響。
いるのがわかる…ヨーヨーは妖魔で、人間が感知しない存在を感知する。
魔法使いじゃない…銀符の職業スキルに魔法はない(魔法使いが銀符になれば『魔法使いの銀符』ということになる)フレデリカが使う電撃のようなものはヨーヨーが出している魔法。剣の柄の球で指向性を出してるだけ。

■#2 ペイシェント■

悪魔…それほどレアでなく存在する。悪魔は計算高く、利己的で、合理的で、口が達者。意味もなく人間に攻撃したりはしない。自分の利益のためなら人間と協力することもあるような生き物。
「悪魔に名前を教えちゃダメ」…悪魔は名前を知らない相手とは契約できない。
勇者…それほどレアでなく存在する(笑)この話のアゴ割れ勇者は職業勇者。
竜人…亜人種。力が強く、体表のうろこは魔法に高い耐性がある。
斗仙…拳法の一種、斗仙流。使い手を斗仙と呼んだり、体術を斗仙術と言ったり、攻撃技を斗仙弾と呼んだり。
行動余白(シフトタイム)…フレデリカは銀符の鷹を発動後の数秒、体が動かない。
アッチのアレ…悪魔は「天国」とか「天使」とかいう言葉を使いたがらない。
DebtはBet…悪魔はつまらないシャレをよく使う。

■#1 忌まわしき者■

エビアンワンダー(AVIAN WANDER)…流浪する鳥類(直訳風)。音感がいい言葉を選んだ。他にAVIAN TOWERというタイトルも考えていた(個人的にはこっちが本命だったのだが担当さんが現タイトルのほうを選んだので)TOWER=鳥が死ぬ前に高く飛び上がること。
銀符…「悪魔と契約し、成す者。忌まわしき銀符」
教会…この世界では神が崇められている。
胸の鷹…フレデリカの胸のタトゥーは鷹がモチーフ。キーワード「Open cage」で対象の強制変換(魂のエネルギー化)が発動。変換時の衝撃で対象の肉体はなくなる。